ぺちゃくちゃシアター

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#15 マスカレード・ホテルの評価とネタバレ感想 ~原作の情報量を映画に収めるにはちょっと無理があった~

東野圭吾ファンとしては絶対観ておきたい一作『マスカレード・ホテル

 

2019年1月18日に公開され、観に行きたいとずっと思いつつなかなか行けなかったのですが、ようやく行けました!!

 

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概要

東野圭吾原作の人気作である『マスカレード』シリーズの第一作目となる、『マスカレード・ホテル』の実写映画版です。

 

とある連続殺人事件を解決するために、ホテルマンに扮して潜入捜査をする刑事とホテルマンが奔走するというストーリー。

 

ホテルに訪れる客を信じることが仕事のホテルマンと、人を疑うことが仕事の刑事という逆の性質を持った職業の二人がコンビを組みます。

 

全く逆の立場の二人がいかにして事件を解決に導くのか。

 

原作を読んだ限りではめちゃくちゃ面白かったのですが、実写映画版の出来はどうなのでしょうか。

 

※原作についてはこちらをどうぞ

www.pecha-kucha.work

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

 

 

あらすじ

・都内で3件の殺人事件が勃発

・3つの事件の被害者には関連性が見つからなかったが、犯行現場にある共通の暗号が残されていたことから同一犯による殺人事件と断定

・暗号は次に発生する殺人事件の場所を示していた

・3つ目の殺人事件に残された暗号を解読すると、次の殺人はホテルコルテシア東京で行われることが判明する

・警察は犯人逮捕のため、ホテルの従業員に刑事を潜入させ、捜査を行うことを決定

・その刑事の一人であるエリート刑事の新田(木村拓哉)はホテルマンに扮することになる

・新田の教育係に任命されたのが優秀なホテルマンである山岸(長澤まさみ)だった

・人を疑うのが仕事である刑事と、宿泊客を信じるのが仕事であるホテルマンという全く逆の性質を持つ職業の二人は互いの考え方の違いから反発しながらも徐々に信頼関係を築いていき、事件を解決に導いていく

 

評価

【マスカレード・ホテルの評価】

 ★★★☆☆ 

 

原作は5つ星を付けましたが、映画では原作にいまいち追い付けていない感じでした。

 

濃密な原作を時間が限られている映画の中に収めるのは少々無理があったように思います。

  

感想

原作を読んだ限りではめちゃめちゃ面白かったので、映画にも期待していたんですが、ちょっと映画に収めるには原作の密度が濃すぎた気がしました。

 

以下、若干のネタバレを含みながら感想を書きます。

 

情報が足りない

原作を読んでいれば入ってくる情報が映画では結構さっぴかれていました。

 

たとえば、木村拓哉が演じるエリート刑事の新田が「手柄を欲しがっているギラギラ系の刑事」であるという情報とか見てて分からなかったです。

 

新田がホテルに潜入捜査する前の相棒刑事であった能勢と情報共有し、殺人事件のトリックを暴くための捜査を秘密裏に進めていましたが、その捜査内容を能勢が捜査本部に漏らしてしまうというシーンがありました。

 

そのことでひどく怒りをあらわにしますが、それは新田が自分の手柄を本部に取られてしまったからで、根底には「手柄が欲しい」という新田の野心があります。

 

他には、新田は能勢のことを最初は信頼していませんでしたが、徐々に能勢の能力の高さに気付き、二人の間に信頼関係ができてくるというのが原作では良く分かります。

 

しかし映画では、最初に新田が能勢のことを「ただの所轄のおっさん」と形容するシーンはありましたが、その後その考えを改めたことが分かるシーンがありませんでした。

 

もしかしたらあったのかもしれませんが、観ている人に伝わっていない以上はないのと同じですね。

 

そして一番重要な、新田と新田の教育係である山岸の信頼関係が強くなっていっている感じがあまりしませんでした。

 

多少はありましたけどね。

 

山岸が新田のホテルマンとしての対応を心から称賛したりね。

 

ただ、もうちょっと印象付けてほしかったと思います。

 

という感じで、

 

 

原作を読んでいないと分からないのでは??

 

 

と思うシーンがちょこちょこありました。

 

まあ原作が濃いですから、映画の限られた時間内にすべてを収めるのは実質不可能だと思うので、仕方ないと言えば仕方ないのですが・・・

 

映画で描きたいことが多すぎて、それぞれの人間関係や事件の概要やトリックなど、大切な情報が抜け落ちている、もしくは描写が弱くて伝わりにくくなっているように感じました。

 

映画を観て良く分からなかった人は原作を読んでみることを強くお勧めします!

 

今回の事件の真犯人が施したトリックも、映画では描くのが難しく、キャスティングなどの観点からすぐ分かってしまった方もいるかと思いますが、原作では全然わからなかったので、最後のシーンはゾクゾクしましたよ!

 

キャスティングに異議あり

テルマンに扮するエリート刑事である新田は木村拓哉が演じました。

 

新田は帰国子女で英語が堪能、そして新田の教育係であるホテルマン山岸(長澤まさみ)とラストのシーンではなんとなく良い雰囲気になります。

 

英語が堪能だったり、ホテルマンの恰好をしたり、長澤まさみと良い雰囲気になるには木村拓哉は少々無理があるような気がしてなりません。

 

木村拓哉ファンの方すみません(笑)

 

階級も警部補で手柄を欲しがっているというキャラクター設定を考えると、もうちょっと若い人が適していたんじゃないかなぁ。

 

その方が長澤まさみとも年齢近くなるし。

 

あと、個人的にはもう少し背が高い方がホテルマンの恰好が似合ったと思います。

 

犯人に異議あり(ネタバレ注意!)

今回の事件の真犯人はある有名な方が演じました。

 

こういうミステリー系の映画では、主人公が豪華であるのは当然として、一方で犯人を演じる人もある程度豪華である傾向があります。

 

そのことを分かった上で映画を観てしまうと、その人が出てきた瞬間に「あ、この人犯人じゃね?」と勘づいてしまうことがあります。

 

今回もまさにそれでした。

 

しかも、犯人が施したトリックの性質上、どう見ても怪しかったですから尚更分かってしまいました。

 

映画では仕方ないことですね。

 

原作ではラストで

 

え!!!まじかよ!!!そういうことだったのか!!!

 

という驚きがやばかったです(笑)

 

ですので、映画を観ていまいちだと感じた方はぜひ原作を読んでみてもらいたいです!

 

※原作についてはこちらをどうぞ

www.pecha-kucha.work

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

 

 

演出がしつこい(ネタバレ注意!)

今作で重要なキープロップ(カギとなる小道具)の役割を担っていたのがホテルの客室に備え付けられているメモ用紙の文鎮です。

 

長い直方体で、側面にホテルコルテシア東京のマークが付けられています。

 

これがしつこいくらい協調されていました。

 

「あ、これ絶対このあと使われるな」

 

というのが丸わかりでした(笑)

 

その割には「あの文鎮のおかげであの時あれが分かったんだ」というセリフもなく、「あれだけしつこく協調してたのになぜ???」という違和感しかなかったです。

 

なんというか、色々中途半端でした。

 

やっぱり原作を超えることはなかなか難しいんですね。

 

明石家さんまはどこ!!??

エンドロールを見ていてびっくりしたのですが、どうやら友情出演で明石家さんまさんが出ていたようです。

 

木村拓哉とはとても仲が良いみたいですから、まあ分かります。

 

ただ、どこで出てきたのかさっぱり分かりませんでした(笑)

 

もう一度観たくなりますね(笑)

 

うまいやり方です(笑)

 

さんまさんの出演シーンが分かったという人はぜひ教えてほしいです!

 

関連作品

基本設定や構成など、基本的にはすごく良くできている「マスカレード・ホテル」ですが、冒頭でも紹介した通りシリーズ化しています。

 

僕は全部読みましたが、どれも名作でしたので、気になる方はぜひ手に取ってみてくださいね!

 

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

マスカレード・ホテル (集英社文庫)

 
マスカレード・イブ (集英社文庫)

マスカレード・イブ (集英社文庫)

 
マスカレード・ナイト

マスカレード・ナイト

 

 

まとめ

・「マスカレード・ホテル」原作の評価

 ★★★★★

・「マスカレード・ホテル」映画の評価

 ★★★☆☆

・原作の情報量が多いので、映画の中には収め切れていない

・収め切れていないので良く分からない点がちょこちょこある

・キャスティングは豪華だし、難しく考えなければ基本的には面白い

・映画を観て良く分からなかったら原作を読むのをお勧めします

 

以上、ねごぽんでした。